日々の学びを書き留める

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北アルプス温泉縦走・白馬鑓温泉

白馬鑓温泉について

北アルプスは白馬岳。

それを含む白馬三山。

白馬岳、杓子岳、白馬槍ヶ岳

北アルプスの白馬は、すべて“しろうま”と読む。

 

その3つ目の白馬鑓ヶ岳の南を、東側に下ると白馬鑓温泉がある。

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白馬鑓温泉 朝は雨であった

 

www.hakuba-sanso.co.jp

 

2018年の営業期間は7/25~9/26までであったそうだ。

 

わずか2ヶ月。

短い。

 

泉質は良い。

湯の花が浮いてるため、気持ち白っぽい感じであった。

泉質 : 

含硫黄- マグネシウム・カルシウム -炭酸水素塩温泉[硫化水素型] (低張性中性高温泉) 

 登山中に嬉しい、筋肉痛や疲労回復に効く効能がある。

適応症 :

神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性疲労回復、慢性皮膚病、糖尿病など

 

温度は、ちょっと熱い!

というのが感想である。

なかなか気持ちよく浸かることができた。

 

女性用の時間もある。

190:00 - 20:00

普段は、女性用の内湯と混浴の外湯があるようだ。

 

外湯は開放感抜群であるが、女性湯時間には闇のとばりが降りる。

それで、内湯が混浴、外湯が女性用になるのだ。

ヘッドランプをつけて入っていた(みたい)

 

 

北アルプス温泉縦走の目的

2013年の9月に北アルプス温泉縦走をした。

 

ルートの予定は以下。

栂池スキー場 ロープウェイ降り場

 ↓

白馬鑓温泉

 ↓

祖母谷温泉

 ↓

仙人温泉小屋

 ↓

雷鳥

 ↓

劔岳

 ↓

雲ノ平

 ↓

高天原温泉

 ↓

槍ヶ岳

 ↓

上高地

 

山登りは風呂に入れない。

そんなセリフを聞いた。

 

そんなことはない。

なぜなら温泉は山にあるから。

 

そんなことの証明をテーマに始めたので、目的は北アルプスの温泉巡りとなった。

 

 

北アルプス温泉縦走のスタート、そして寝過ごす。。。

前日は職場の同僚とビアガーデンで飲んでいた。

 

まだチケットを取ってなく、ビアガーデンを抜け出してはみどりの窓口にかようこと10回ほど。

やっとでたキャンセルをつかんだわけだ。

 

自宅に帰って、荷物を担ぎ、新宿に向かう。

深夜を少し過ぎて、新宿からムーンライト信州にのり、旅立つ。

 

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8時丁度のあずさ2号。ではなく深夜過ぎのムーンライト信州

新宿から松本にいく車両は“あずさ”だと思っていた。

狩人という双子ユニットが「あずさ2号」という歌を出していて、それをテレビで聞いていた世代だ。

車両は違えど、頭にはその歌がずっと流れていた。

 

いわゆる夜行列車。

数多くの大きなザックを背負った人たちに囲まれて、電車に揺られる。

寝ようとしたが、ワクワクと窮屈さでなかなかねれず。

たぶん、少しだけ眠っていた。

 

松本に到着し、ローカル線に乗り換える。

白馬駅でさらに乗り換えて1車両しかないローカル線だ。

白馬は人が多かった。

 

目指すは白馬大池

電車に乗り込む。

 

次の駅で地元の高校生が乗ったあと瞬きをした。

目を開けると、降りる予定の次の千国駅であった。

 

寝てしまったのである。

 

あわてて降りて、頭を巡らす。

歩いてスキー場まで行くか、

はたまた、電車を待つか。

頭をめぐらしていると、すぐに電車は来た。

 

30分ほどロスしたが、無事に白馬大池につき栂池高原スキー場のロープウェイ乗り場に着く。

そして、家でプリントアウトして来た登山届けを出して、上を見上げる。

 

山の上は雲がかかっている。

長い縦走では必ず雨に降られる。

防水対策は完璧だ。

 

さーて。

大冒険の始まりた。

 

白馬岳へ

今回の登山では一つ新しい試みをしていた。

ストックの利用。

 

荷物の重さはだいたい25kg。

前の縦走時に、山の中で話をする人みんなに聞かれた。

「何キロ?」

 

当時は、何も知らず無駄なものもたくさん持っていた。

だから今回よりも重かったはず。

 

だけど今回は重さを知ってしまっている。

ずっしりくる。

さて、どこまで持つか。

 

木で階段を作っている区間をこえ、公園のような風景の天狗原を超え、雪渓混じりの岩場を超えて、乗鞍岳の頂上にたつ。

霧状の雨がふって来た。

 

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雨なのに結構人がいた。

 

やや強くなって来たので白馬大池山荘でココアを飲む。

ここで、おいこせ追い抜けをしていたトレイルランカップルと仲良くなる。

目立った大きな荷物に興味が湧いたらしい。

 

北アルプスの温泉を巡りながら上高地を目指していること、を話すととても興味を持ってくれた。

 

白馬鑓温泉の話で盛り上がり、楽しい束の間の時間を過ごした。

2人とfacebookのIDを交換しした。

 

外の雨は強くなって来たようだ。

先は長い。

雨具に上下とザックを包み、白馬大池を出る。

ここからが本番だ。

 

ここから先は硬い砂のような地面が続く。

水はけがよく、雨が強くとも水たまりができないのが幸いだった。

 

小蓮華山まで、軽快にストックを使い歩く。

斜面はなだらかだ。

雨でなければ絶景のなかを歩くんだろうなと思いながら、淡々とすすむ。

 

こういうときは、数を数えるのがいい。

1、2、3、・・・97、98、99、100

でまた1からだ。

のちのち知ったが、カウントアップメディテーションというものがあるらしい。

 

山は辛い。

辛いから自分の体の今に集中する。

無駄なことは考えなくなる。

だから、脳が成長するから山に登る人は穏やかな人が多い。

 

そんなことを考えていると、前を雷鳥がいた。

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つがいの雷鳥 ツガイのようだ

雷鳥は初夏〜夏に出会うようだ。

その時期によくつがいの雷鳥にであう。

 

そして、夏の終わりにである雷鳥は変な鳴き声をする。

鳴き声がどこからするか、はじめはわからない。

それできょろきょろすると、周りにちいさな子供達がいるのだ。

 

秋になると、集団の雷鳥に出会う。

夏の終わりのこども達が育って、母親にくっついているのだ。

きっともうすぐ巣立ちなのだ。

 

まわりは雨と雲で真っ白だ。

こんな時に雷鳥はよく出てくる。

ぜひ、北アルプスに登って天候がくずれてしまったら、そんなことを楽しむのもいい。

 

こんなことを考えているうちに白馬岳に到着した。

前に来た時のまんま、山頂を示す道標が立っている。

 

誰もいない。

こんな天気だもんな。

 

今日の目標はまだ先だ。

写真を一枚だけ撮って、先を急ぐ。

 

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誰もいない白馬岳。ほんとに一枚だけってかんじの写真になった

白馬山荘で少し休憩をし、

さらに先を急ぐとすれ違う人が出て来た。

 

今日は人が少ない。

少ないから、誰かに会うのが嬉しい。

 

天狗山荘から白馬山荘に向かうパーティの一人の女の子が僕と同じ雨具をつけていた。

 

一人の寂しさと、同じセンスの人という嬉しさから挨拶ついでにこういった。

「同じ雨具ですね。」

すると、

「奇遇ですね。ストックも同じだ」

そんなやりとりをした。

 

先ほどのトレランカップルから後から聞いたのだが、

白馬山荘でこのパーティと僕の話をしてくれていたようだ。

 

山では孤独を感じる。

だけど、だからこそ人との繋がりはできやすい。

そんなことを思った。

 

白馬三山をこえ、鑓温泉分岐の道標のところ。

あとは超えるだけだ。

 

鑓温泉分岐から鑓温泉へ

 

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鑓温泉分岐の道標。なんか憎めないやつだ。

鑓温泉分岐にはこう書いてある。

鑓温泉まで2時間30分。

 

まだまだだ。

 

ここから少し下ると温泉マークがある。

 

もうすぐ温泉か。と、温泉旅館に泊まっていて、離れにある露天風呂にでも行くかという気分になってすこそ気分がほころんだ。

 

そんな気持ちもあり、写真をパチる。

 

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これほど存在感のある温泉マークがあろうか。

でも、まだまだなんだ。

 

まだ曇っていたが雨は上がっていた。

 

 黙々と下るが、下りは足にくる。

何回か休憩を挟みながら下った。

 

雨上がりということもあり。

鎖場は小さな川になっていた。

慎重に慎重に進んだ。

 

ここを超えると、柵や階段が出てくる。

 

こういうものが出てくると、小屋が近い。

 

そして、到着した。

 

白馬鑓温泉

やっと念願の今回の縦走での温泉第1号である。

 

まずは、お金を支払いテン泊の準備をする。

宿泊者は温泉は無料らしい。

 

ありがたい。

 

ちょうどご飯の時間でもあったようで、小屋の中では湯上りっぽい宿泊者が美味しそうにご飯を食べていた。

心なしか、女性が多く感じた。

 

受付でビールを買ってテント場に向かう。

途中、ちょっと温泉をのぞいてみる。

 

当時、温泉は青い暖簾がかかっていて、

そこを超えると右手に簡易的な脱衣所、そして一面の温泉という作りであった。

 

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白馬鑓温泉 こんかいの縦走の第一号だ

テン場に降りて、テントを張る。

ふと見上げると裸のおっちゃんが見えた。

 

そうなのだ。

先ほどの温泉だ。

 

なんて開放的なのだ!

 

そそくさとテントを立て、荷物を整理し、

山の醍醐味をかんじながら僕も温泉に浸かる。

温泉は広くてちょっと泳げる。

 

少し熱い、雨で冷えた体にはとても暖かかった。

多少湯の花もういていて白っぽくも見えるが、無色透明。 

 

とてもいい湯であった。

 

夕食後にビール缶を返しに受付へ行くとき、暗がりにヘッドランプが見えた。

女性湯の時間である。

 

ヘットランプの明かりは見えるが、人の姿は見えない。

 

なかなかうまい仕組みだなーと思って、一夜は過ぎていったのであった。